痴漢疑惑で示談金要求

41歳の高校教諭です。
痴漢疑惑をかけられて脅迫されました。
通勤途中に駅のホームで男性に「痴漢しただろう。」と声をかけられました。
私に身に覚えはありませんでしたが、「彼女が電車の中で触られたと言っている。」と言われました。
見ると私の近くに立っていた女性でした。
男性は女性の知り合いで、「彼女も人には知られたくないと言っているので、警察沙汰にするつもりはない。お金で話をつけよう。」と言ってきました。
私は両手でつり革を持って立っていたのですが、女性は私が身体を押し付けてきたと主張しているようでした。
私はそんなことをしたつもりはありませんし、女性の体がそれほど密着していた覚えもありませんでした。
冤罪なのですが、教師という立場上騒ぎを大きくしたくなかったので、私は男性に言われるまま連絡先を教えてしまいました。
その後男性から連絡があり示談金として50万円を要求されました。
私は「もしかしたら満員電車で身体が触れたかもしれないが、わざとではないしそんな高額は支払えない。」と言うと、「職場の高校に連絡する。首になってもいいのか。」と脅されました。
教えたのは携帯番号と氏名だけで職場は告げていなかったのですが、何故か相手は私が教師であることを知っていました。
男性と交渉するうちに示談金は40万円まで下がりました。
しかし、やはり身に覚えのない痴漢で高額を支払うのは釈然としなかった為、専門家に相談することにしました。
事情を聞いた専門家は、男性が痴漢をでっち上げてお金を脅し盗ろうとしている可能性を指摘してくれました。
そもそも家族でもない知人の男性を相手に示談交渉するのはおかしいと言われました。
専門家は「示談金を支払う必要はない」ことを確認する「債務不存在確認」を求める民事裁判を起こしてはどうかと提案してくれました。
「こちらが法的手段を考えていることを知れば相手の態度も変わるだろう。」とのことでした。
専門家は私の代理人として男性に電話をしてくれました。
男性は「裁判になるなら自分は手を引くから今後は女性に直接連絡してほしい。」と言い、電話は切れました。
しかし女性の連絡先は知らなかった為この件はそれきりになり、男性から再び連絡があることはありませんでした。
痴漢冤罪が単なる勘違いから始まったものなのか、示談金を騙し取る為のでっち上げなのか真相は分からないままですが、専門家の気転のお陰でお金を支払わず、職場にも迷惑をかけずに済みました。