電車で痴漢冤罪
29歳の会社員です。
痴漢冤罪で捕まりましたが、証拠不十分で不起訴になりました。
土曜日の午後、電車の中で「痴漢です。」と腕を捕まれました。
身に覚えのなかった私は痴漢行為を否定し、一緒に乗っていた彼女もそんなはずはないと証言してくれました。
電車はかなり混雑していて私は彼女と一緒に乗車しましたが、特に会話はせずに隣に並んで立っていました。
「隣に恋人がいるのに、他の女性に触る筈がない。」ということを私は被害女性に説明しました。
被害女性は釈然としない様子で「後ろから触ってくる痴漢の腕を掴んだ。」「もしかしたら彼女と間違って私に触ったんじゃないか?」とも言われました。しかし、私の彼女も「そんなことをする人じゃない。」「痴漢はあり得ない。」と気丈に証言してくれました。
ですが駅員から警察に引き渡されて、取り調べも受けることになりました。
心配した彼女が私の両親に連絡し、両親がすぐに弁護士を手配してくれました。
その日のうちに面会に来てくれた弁護士は、親身になって事情を聞いてくれました。
警察官には緊張してうまく話せなかった自分も、弁護士の先生には落ち着いて事情を話すことができました。
実は警察官から「初犯だから素直に痴漢を認めた方が前科はつかずに元の生活に戻れる。」と言われていたので、正直少し心が揺れていました。

そのことを弁護士に伝えると「早く釈放されるための手段として痴漢を認める方法や、玉虫色のまま被害者と示談する方法もあるが、潔白を主張したいのなら力を尽くします。」と言っていただきました。
私は自分を信じてくれている彼女や両親の為にも戦うことを決めました。
弁護士は彼女と同乗していた点に注目して「彼女と食事に向かう途中だったこと」「結婚の約束をしていること」などを「無罪の補足材料として説明しましょう。」と言ってくれました。
弁護士は警察官と直接話し、身柄を検察に送致しないように求めてくれました。
その甲斐があって、私はその日のうちに証拠不十分で釈放されました。
ただし釈放されても在宅起訴されて有罪になる可能性があることなど、弁護士から説明を受けました。
その後呼び出されることはありませんでしたが不安な日々が続きました。
弁護士から不起訴になった連絡を受けて、ようやく安心することができました。
正直痴漢に間違えられた時には血の気が引きました。
身に覚えはなくても、もう元の生活には戻れないかもしれないと思ったからです。
警察での取り調べは非日常の空間で、自分の気持ちも思ったように伝えることができず戸惑いました。
しかし弁護士の先生が面会に来てくださったおかげで、無実を主張し続ける決心が出来て本当に感謝しています。